Step2 外皮断面構成設定

各部位の外皮断面構成(断熱材と厚み)を入力します。
各部位ごとに最大8つまでの断面構成を設定でき、断熱層の外面までを上から順に室内側から室外側の材料入力します。また、1つの断面構成には、材料A、B、Cの最大3つまで設定できます。

Step2

外皮断面構成

プルダウンメニューをクリックすると、次の各部位が表示されます。
プルダウンメニューで部位を切り替えて、必要な部位の外皮面構成を入力してください。すべての部位を行う必要はありません。

「編集…」ボタンをクリックし、部位の名称変更や追加が行えます。

01-屋根(勾配) 屋根断熱(勾配天井)の断面構成を入力します。
02-外壁 外壁の断面構成を入力します。
03-一般床 一般床の断面構成を入力します。土間床、外部領域以外の全ての部屋属性が対象となります。
基礎断熱の場合:床仕上から基礎断熱材下端もしくは、コンクリートの底面まで入力します。
床断熱の場合:床仕上げから床断熱下端まで入力します。
04-基礎外周(地上) GLより上、基礎立ち上がり部の断面構成を入力します。
05-基礎外周(地中) GLより下、基礎立ち上がり部の断面構成を入力します。
06-土間床(玄関) 玄関属性を入力した場合、断面構成を入力します。
07-オーバーハング 床部 オーバーハング床がある場合に断面構成を入力します。
下階よりも上階が張り出しされた場合に床面の断面構成を入力します。
08-天井断熱(水平天井)部 天井断熱を使用している場合に断面構成を入力します。
09-陸屋根下 陸屋根がある場合に入力します。
10-バルコニー下 バルコ二ーの下が断熱領域の場合に入力します。
11-外部廊下下 外部廊下の下が断熱領域の場合に入力します。
12-土間床(勝手口) 勝手口属性の部屋入力した場合、断面構成を入力します。
13-土間床(浴室) 浴室属性の部屋入力した場合、断面構成を入力します。
14-土間床(その他) 「玄関」「浴室」「勝手口」属性以外の土間属性を使っている場合に入力します。
15-一般床スカート断熱あり スカート断熱がある一般床の断面構成を入力します。
16-一般床スカート断熱なし スカート断熱がない一般床の断面構成を入力します。
17-~20- ※未定義 構成が2種類以上ある場合や複雑な形状でプラン図等で入力できない場合に活用します。部位名を入力し、表面抵抗(室内側)(外気側)をそれぞれプルダウンから選んでください。
同じ部材だけれども異なる断面仕様にしたい

同じ部位で異なる断熱仕様を使いたい場合は、「編集…」をクリックし、部位の名称を追加(例:一般床2)し、異なる断熱構成を設定してください。

表面熱抵抗

「外皮の方位」と「外部条件」を選択すると自動的に「室内側」と「外気側」値が入力されます。

  • 外皮の方位・・・上方向「1-屋根」、水平方向「2-外壁」、下方向「3-床」のいずれかを選択します。
  • 外部条件・・・外皮が接する外部条件を「1-外気」「2-地盤」「3-通気層」のいずれかを選択します。
断面構成材料入力

部位別に材料A(B 、C)を入力します。

  1. 「外皮断面構成」のプルダウンメニューから設定する部位をクリック
  2. 「外皮の方位」と「外部条件」をプルダウンメニューから選択
    *表面熱抵抗の数値が自動入力されます。
  3. 断面構成の黄色セル(1行目の材料Aのセル)をダブルクリック
    *「材料一覧」画面が表示されます。
    *黄色セルをクリックし、「一覧から選択して材料入力…」をクリックしても構いません。
  4. 目的の材料をダブルクリック
    *目的の材料を選択し、「OK」をクリックしても構いません。
    *「材料一覧」画面が閉じられ、1行目の材料Aのセルに選択した材料名と熱伝導率λが入力されます。
  5. 一つの層に複数の材料が存在する場合は、材料B、Cを同様の操作で入力
  6. 厚みの黄色セルをダブルクリック
  7. 材料A、B、Cの合計の厚みを直接入力
    *半角数字で入力します。少数第一位まで設定できます。
    *合計厚み、U値は自動入力されます。
  8. 必要に応じて、断面構成の2行目以降の材料と厚みを入力
  9. 材料B、Cを入力している場合は、それぞれの幅比率を部位ごとに計算して数値を入力

以上で、「外皮断面選択」で選択した部位の断面構成の設定が完了しました。続けて、他の部位も同様に設定を行います。

入力済みの材料を削除する場合

入力済みの材料や数値を削除する場合は、目的のセルを選択し、キーボードの[delete]キーを押します。

直接入力も可能

目的のセルを選択し、右クリックメニュー「編集」またはキーボードの[F2]キーを押すと、直接入力モードに切り替わります。 入力済みのセル場合は自由に編集できます。熱伝導率(数値)は、ダブルクリックで直接入力モードに切り替わります。

1つの層に複数の材料が存在する場合に材料B、材料Cを使用

1つの層に複数の材料が存在する場合に、材料Bや材料Cを使用します。
例えば、1つの層内に一部、木材を含む場合、材料Aに断熱材を設定し、材料Bに木材を設定します。材料Bの幅比率には、計算し%値を入力します。
材料Bと異なる比率で別の材料が含まれる場合には、材料Cに材料を入力し、材料Cの幅比率を入力します。

例)垂木(登り梁)・野縁の幅105㎜@910の場合
(105÷910)×100%=11.538
⇒材料Bの幅比率 11.5%
例)垂木・野縁の幅45㎜@455の場合
(45×2÷910)×100%=9.890
⇒材料Cの幅比率 9.9%
材料一覧
外皮断面を構成する材料の一覧です。
材料の選択

材料入力セルをダブルクリックまたは、材料入力セルを選択後に「一覧から選択して材料入力…」ボタンをクリックすると「材料一覧」画面が表示されます。
「断熱材」と「一般部材」の材料一覧は、タブで切り替えて表示します。また、それぞれに「システム」、「ユーザー」、「お気に入り」の3つの登録に分かれて表示されています。
いずれも、対象の行を選択後に「OK」ボタンをクリック、もしくは対象の行をダブルクリックすることで選択が決定いたします。

システム・ユーザー・お気に入り

「システム」には予め主要な材料を登録しています。

「材料編集…」ボタンをクリックし、新しく追加した材料は、「ユーザー」に切り替えると表示されます。

使用頻度の高い材料をお気に入りとして登録したりできます。お気に入りに追加した材料は、「お気に入り」に切り替えると表示されます。

材料編集

材料一覧

材料を追加
  1. 一覧の材料を選択しない状態で「材料編集…」をクリック
    *「材料編集」画面が表示されます。
  2. カテゴリーをプルダウンメニューから選択
  3. 材料名、熱伝導率を直接入力
  4. 「追加」をクリック
    *材料一覧の「ユーザー」を選択すると、追加された材料が断熱材または一般材料のタブに追加されます。
追加した材料を変更

変更できる材料は、「ユーザー」に登録されている材料が対象となります。

  1. 「ユーザー」をクリックし、目的の材料をクリック
    *選択した材料は水色で表示されます。
  2. 「材料編集…」をクリック
    *「材料編集」画面に選択した材料が表示されています。
  3. カテゴリー、材料名、熱伝導率を編集し、「変更」をクリック
    *材料一覧の「ユーザー」に登録されていた材料が変更されます。
    *内容を編集後、「追加」をクリックすると、変更前の材料を残し、別の材料として追加されます。
    内容を編集後、「お気に入り」をクリックすると、登録済みの材料を変更すると同時に、変更した材料をお気に入りとして登録します。
    *追加した材料を削除する場合は、「ユーザー」をクリックし、目的の材料を選択後、「材料編集…」から「削除」をクリックします。同じ材料がお気に入りに登録されてる場合は、お気に入りからも削除されます。
材料を「お気に入り」に登録

「お気に入り」に登録できる材料は、「システム」または「ユーザー」に登録されている材料が対象となります。

  1. 目的の材料をクリック
    *選択した材料は水色で表示されます。
  2. 「材料編集…」をクリック
    *「材料編集」画面に選択した材料が表示されています。
  3. 「お気に入り登録」をクリック
    *「ユーザー」に登録されている材料は、カテゴリー、材料名、熱伝導率を編集できます。
    *材料一覧の「お気に入り」に登録されます。
    *お気に入りから削除する場合は、「お気に入り」をクリックし、目的の材料を選択後、「材料編集…」から「お気に入り解除」をクリックします。お気に入りから削除しても、「ユーザー」には残ります。
静止空気層の熱伝導率計算

静止空気層

  1. いずれかのセルをクリック
  2. 「伝導率補助入力…(静止空気層)」をクリック
    *「【補助計算ツール】静止空気層の熱伝導率計算」画面が表示されます。
  3. 静止空気層の厚みを入力
    *半角数字で入力します。少数第一位まで設定できます。
  4. 熱の伝導方向を選択し、「OK」をクリック
    *対流による熱交換ha、放射による熱伝達hr、静止空気層の熱伝導率λは、自動計算されます。厚みと方向により、値は異なります。

断熱効果を発揮する静止空気層とみなすには、室内や屋外との空気の出入りが一切なく、完全に密閉されていることが条件です。

連続した静止空気層は計算対象外

静止空気層には他の材料と異なり、1つの静止空気層では50㎜程度以上になると、厚みが増しても熱貫流率は、ほとんど上がらないという特性があります(2つの静止空気層の間に仕切りがある場合には熱貫流率は上がります)。そのため、静止空気層の連続入力は計算対象外としています。

PHPP水平方向の静止空気層の厚みと熱抵抗値

一般的に静止空気層は50㎜以上になると、厚みが増しても、熱抵抗値がほとんど上がらないという特性があります。PHPPでは20㎜程度を上限とする厳しい計算をしています。